災害公営住宅の家賃増へ 1万6千世帯に影響か 東日本大震災

2017/9/11 10:17
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東日本大震災の被災者が暮らす災害公営住宅で2018年度以降、家賃の実質値上げが相次ぐ見通しだ。低所得者を対象とした国の家賃補助が段階的に縮小することが要因。岩手、宮城、福島3県の入居世帯の約7割に当たる1万6千世帯超に影響する恐れがあり、3県は国に見直しを求めている。

災害公営住宅を管理する県や市町村が、補助縮小を十分に周知していないケースもあり、今後、各地で家賃を巡り混乱が起きる可能性がある。

国の家賃補助は「東日本大震災特別家賃低減事業」。補助額は家賃や世帯月収によって異なるが、どの世帯も入居6年目以降は段階的に縮小し、11年目にゼロになる。災害公営住宅への入居は13年度から本格化しており、丸5年が経過する18年度以降、入居6年目を迎える被災者が年々増えていく。

「東日本大震災復旧・復興支援みやぎ県民センター」(仙台市青葉区)の試算では、国民年金以外に収入がなく、間取り2Kの部屋に住む同市の被災者の場合、入居1~5年目の家賃は月5600円で、補助がなくなる11年目以降は3倍超の1万8200円になる。

補助の対象は原則、家族構成により一定額を控除した世帯月収が、8万円以下の入居者。3県によると7月末時点で補助を受ける世帯数は、岩手が3321、宮城が9272、福島が4101で、計1万6694世帯。独自の家賃支援制度を持つ自治体の被災者は、国の補助が減っても負担が増えない場合がある。

3県は「被災者の厳しい状況に寄り添ってほしい」と、国に補助額の据え置きなどを要望。しかし復興庁は「災害公営住宅は整備費の補助などで手厚く支援している。家賃減免は自治体独自で可能だ」としている。〔共同〕

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