2019年2月22日(金)

iPSで遺伝性難聴の仕組み解明 慶応大

2017/1/12 10:25
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慶応義塾大の岡野栄之教授と小川郁教授らのグループは12日までに、遺伝性難聴患者の細胞から作ったiPS細胞を使って難聴が起きる仕組みをつきとめたと発表した。内耳の細胞中に異常なたんぱく質が蓄積し、細胞が死んでしまうのが原因とみられる。既存の免疫抑制剤で症状を改善できる可能性があることもわかった。

遺伝性難聴の一種「ペンドレッド症候群」の患者は内耳に異常が起きるが、マウスでは症状が再現できず、研究の壁になっていた。グループは患者の血液の細胞からiPS細胞を作って内耳の細胞に育て、詳しく調べた。ペンドリンというたんぱく質が異常になって細胞内で塊を作り、細胞死を引き起こすことが明らかになった。

細胞に免疫抑制剤の一種であるシロリムスを加えると、細胞死が抑えられた。難聴を改善する可能性があり、臨床研究に向けて準備を進める。

ペンドレッド症候群は進行性の難聴の一つ。遺伝性難聴の中で2番目に患者数が多く、日本で4千人、世界で30万人と推定されている。

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