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認知症疑いなら医師の診断義務付け 改正道交法成立

免許取り消し急増も

75歳以上のドライバーを対象に、記憶力や判断力を測る「認知機能検査」の強化を柱とした改正道路交通法が11日、衆院本会議で可決、成立した。免許更新時などの同検査で認知症の恐れがあると判定された人に医師の診察を義務付ける内容で、早期発見による事故防止が目的だ。免許取り消しが急増する可能性もあり、高齢者の移動手段の確保が課題になりそうだ。

75歳以上のドライバーは3年ごとの免許更新時に認知機能検査を受けている。現行法では「認知症の恐れ」と判定され、道路逆走や信号無視といった交通違反を犯していれば医師の診察を受け、認知症と判明すれば免許取り消しか停止となる。

改正法では同検査で認知症の恐れがあると分かれば、交通違反の有無にかかわらず受診を義務付ける。このほか一定の交通違反を犯した人も臨時に検査を受け、認知症の恐れがあれば受診が必要になる。近く公布され、2年以内に施行される。

昨年に全国で起きた高速道路の逆走は224件で、ドライバーが認知症と判明したのは1割を超える27件。全員が60歳以上だった。警察庁の担当者は「記憶力や判断力の低下は重大事故につながる恐れがる。チェック体制の強化が重要だ」と説明する。

厚生労働省によると、2012年時点の認知症の高齢者は推計約462万人。25年には700万人に達し、高齢者の5人に1人が認知症になる見込みだ。

警察庁のまとめでは、14年に認知機能検査を受けたのは約143万8千人。このうち認知症と診断され、免許取り消し・停止に至ったのは356人だった。改正法で検査や受診の機会が増えることで、免許取り消しなどが急増する可能性もある。

地方では鉄道やバスなど公共交通機関が少なく、車での移動が欠かせない。免許取り消しによって高齢者が外出の手段を失う恐れもあり、改正法には移動手段を確保する対策を求める付帯決議が付けられた。

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