脳梗塞の後遺症、白血病薬で軽減 慶大「患者に早期応用」

2015/6/11付
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脳梗塞を起こした後に病状が悪化するのを、白血病の治療薬で抑えられる可能性があるとするマウスの実験結果を慶応大のチームが11日までに、英科学誌電子版に発表した。手足のまひや言語障害など、脳梗塞の後遺症を軽減する治療法につながると期待されるという。

慶応大の吉村昭彦教授(免疫学)は「この薬は米国などで使用が認められており、脳梗塞の患者に早期に応用したい」と話している。

脳梗塞は、脳の血管が詰まって血流が減り、脳の組織が死ぬ。いったん発症した後に脳が炎症を起こし、周りの神経細胞がさらに死滅することで症状が悪化する。

チームは、脳の炎症を引き起こすタンパク質に着目。海外で慢性リンパ性白血病の治療に使われる薬剤「イブルチニブ」が、このタンパク質を活性化する酵素を抑えることを発見した。

血管を詰まらせ脳梗塞を発症させたマウスで実験。発症直後と翌日にイブルチニブを注射したマウスは、注射しないマウスに比べ死滅する神経細胞が少なく、全快には至らないが歩行などの運動機能が改善したという。

厚生労働省によると、脳梗塞の患者は約100万人で、年間約7万人が死亡。高齢者の寝たきりの主な原因となっている。〔共同〕

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