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大阪女児死亡火災、母親に再審無罪判決

20年経て確定へ

大阪市東住吉区で1995年に女児(当時11)が死亡した火災で、殺人罪などで無期懲役が確定後、釈放された母親の青木恵子さん(52)の再審判決公判が10日、大阪地裁であり、西野吾一裁判長は無罪を言い渡した。2人の捜査段階の自白調書などの証拠能力を認めなかった。検察側は控訴しない方針。逮捕から20年11カ月を経て無罪が確定する。

10日午後には、当時内縁の夫だった朴龍晧さん(50)にも無罪が言い渡される見通し。

戦後発生し、死刑か無期懲役が確定した事件で再審無罪となったのは、東京電力女性社員殺害事件(2012年無罪確定)に続き9件目。自白調書の任意性を認めず証拠排除したのは初めて。

判決理由で西野裁判長は、確定審が有罪の根拠とした「ガソリン約7リットルを車庫の床にまき、ライターで放火した」との朴さんの自白について「推測に基づく取調官の誘導や示唆によって不自然、不合理な内容になっている」と信用性を否定。

さらに当時の警察の取り調べは「心理的強制を受け、自白が誘発される恐れがあった」などとして、2人の捜査段階の自白調書や自供書全てを証拠から排除した。

出火原因については再審開始を認めた昨年10月の大阪高裁決定同様、火元の車庫に止まっていた車の給油キャップが完全に閉まっていなかった可能性を指摘。自然発火の疑いが否定できないとした。一方、確定審で裁判所が誤判を繰り返した原因への言及や青木さんへの謝罪はなかった。

4、5月にそれぞれ開かれた2人の再審初公判で、検察側が有罪立証を断念する一方、取り調べの違法性は否定し、自白の任意性は認められると反論していた。

弁護側は、2人の自白が違法な取り調べの結果で、任意性も信用性も認められないと主張。自白調書や自供書を証拠から排除するよう求めた。裁判所に対しても「なぜ自白の任意性や信用性が安易に認められ、有罪判決が下ったのか検証してほしい」と訴えていた。

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