児童ポルノ被害、16年は最多の1000人超
「自画撮り」36%
全国の警察が昨年1年間に摘発した児童ポルノ事件の被害者は1313人(前年比45.1%増)で、過去最多を更新したことが9日、警察庁のまとめで分かった。摘発の件数の2097件(8.2%増)、人数の1531人(3.2%増)も、これまでで最も多かった。統計は2000年に開始した。
被害の態様別では、だましたり、脅したりして裸を撮らせてメールなどで送らせる「自画撮り」が36.6%の480人で最も多かった。次いで盗撮が32.4%の426人、児童買春・淫行行為が14.2%の186人。
自画撮りの被害者の約8割が加害者と面識がなく、7割強がスマートフォンでインターネットのコミュニティーサイトにアクセスしたのがきっかけで被害に遭った。
学校種別では、中学生が半数を超えて698人、高校生が390人だった。小学生以下は185人だったが、その約4割は強姦や強制わいせつにより撮影されていた。
摘発については、裸などを撮影する製造事件が1262件で約6割を占めた。うち14年から改正児童買春・ポルノ禁止法の処罰対象になった盗撮による製造は148件だった。〔共同〕