佐渡の野生トキ、今年の繁殖期終了
環境省は8日、新潟県佐渡市で国の特別天然記念物トキのひな2羽の巣立ちを確認し、今年の野生下での繁殖期が終了したとみられると発表した。今年は40年ぶりに、両親とも野生生まれの「純野生」ひなが誕生。純野生6羽を含む39羽が巣立ち、2008年の放鳥開始以降、14年の31羽を更新し最多となった。
自然界で安定的に個体数を増やす上で指標となる巣立ち率は約36%で、14年の約34%を上回った。環境省の広野行男首席自然保護官は「春に強風が吹かず巣が飛ばされなかったことや、トキの数が増え、親鳥の子育て経験が増えたからではないか」としている。
佐渡市の野生下で生息するトキの数は8日現在、推定約200羽。〔共同〕