未来のリケジョ応援10年 東北大の女子院生、小中高で出張授業

2016/1/9 12:20
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 約100年前に日本初の理系の女子学生が誕生した東北大で、女性大学院生のグループ「サイエンス・エンジェル」が結成10年目を迎えた。小中高校の女子児童・生徒らが理系の世界を身近に感じ、研究の道に進むきっかけになればと、出張授業や科学実験のイベントを精力的に続けている。

 「宇宙最大の爆発現象『ガンマ線バースト』は、どんなふうに起こるか分かっていないんです」。工学研究科博士課程後期2年、石井彩子さん(26)が2015年12月、宮城第一高校(仙台市)で研究内容を熱っぽく話すと、理数科1年の30人が興味深そうに聞き入った。

 この日は工学や薬学専攻の6人が派遣され、3組に分かれて進路を選んだ理由や研究生活を語った。話を聞いた松井里菜さん(15)は「将来どんな勉強をするか実感でき、女性の活躍も励みになった」とほほ笑んだ。

 東北帝大に日本初の女子学生3人が入学したのは1913(大正2)年。3人とも理学部に進んだ。早くから女性に門戸を開いた大学側はその後も多くを受け入れ、今は研究者の子育て支援にも積極的だ。

 一方、全国的に大学や企業の女性研究者の割合は伸びず、国の調査では15年3月末時点、研究者全体の14.7%にとどまる。

 東北大は06年度、理工系の進路を選ぶ後押しをしようと、全国に先駆けて、理系の女性大学院生のグループが出張授業などをする活動を始めた。植物の細胞観察や結晶作りといった科学実験の体験イベントも各地で開催。当初39人だったメンバーが、本年度は90人になった。

 活動の成果もあってか、東北大の理系学部は、女性の占める割合が05年度の17%から14年度に22%に増えた。それでも東北大男女共同参画推進センターの保坂雅子助教は「まだまだ女性が理系に進むことが当たり前の風潮ではない」と指摘する。石井さんは「将来大学に残ったら、この経験を生かし、自ら悩みを聞いて女性研究者を応援できる存在になりたい」と話している。〔共同〕

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