パズル雑誌の懸賞で当選者水増し 消費者庁、出版元に措置命令
パズル雑誌の懸賞企画で、当選者数を水増ししたのは景品表示法違反(有利誤認)に当たるとして、消費者庁は8日、出版元のアイア(東京・渋谷)に対し、再発防止を求める措置命令を出した。
同庁によると、違反行為があったのは2014年1~12月に同社が発売した「クロスワードパクロス」「ナンプレマガジン」など8誌。パズルを解くと現金や家電製品などが当たるとうたった懸賞企画で、架空の当選者をでっち上げ、当選者数と同数の商品を提供したかのように誌面上に掲載した。
8誌の発行部数は2万~8万部。同庁が不正を認定した期間の当選者数は計約1万2千人とされたが、実際には半分ほどだった。企画では現金10万円や液晶テレビなどが当たるとしていたが、実際に当選者が受け取ったのは図書カード5千円分やQUOカード3千円分など比較的低額の商品が多かったという。
雑誌の懸賞当選者をめぐっては過去に秋田書店や竹書房でも不正が発覚、消費者庁が措置命令を出している。
同社は「商品にかかる必要な経費を確保できなかった。命令を真摯に受け止め、二度とこのようなことがないよう組織体制を改めたい」とコメントした。
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