2019年7月24日(水)

三陸の風物詩、イサダを健康サプリに 脂肪の燃焼促す

2017/7/10 12:39
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オキアミの一種で、釣りや養殖の餌として使われる「イサダ」(ツノナシオキアミ)を原料とするサプリメントを開発する取り組みが、東日本大震災の被害に遭った岩手県大船渡市で始まった。肥満を抑える成分を多く含むためで、3年後の製品化が目標。関係者は「水産業者らの収入増につながればいい」と期待する。

イサダは体長1~2センチで、2~4月の水揚げは三陸に春を告げる風物詩となっている。1980年代には全国で年間約10万トンが取れたが、餌の需要減に伴い2010年代は約3万トンまで減少した。取引価格も一時は最盛期の3分の1以下まで落ち込み、漁獲制限が続く。

岩手県北上市の公益財団法人「岩手生物工学研究センター」は、約10年前からイサダを研究し「8-HEPE(ヒープ)」という物質の抽出に成功。ダイエット食品に使われるEPA(エイコサペンタエン酸)などより脂肪の燃焼を促進させる効果が数倍高いことを突き止めた。

岩手医科大などとの共同研究の結果、動脈硬化や高血糖を抑える効果も期待できると分かり、農林水産省から補助を受け、6月から地元企業や漁協と「イサダまるごとプロジェクト」を立ち上げた。

プロジェクトでは、冷凍イサダの成分を遠心分離機などで分離。一部を家畜飼料として販売し、EPAなどを多く含むオイルと、水溶性成分から取り出した8-HEPEは、サプリメントや健康食品などに使うための粉末に加工、販売する。

プロジェクト代表で、同センターの山田秀俊主任研究員(36)は「水産業を震災前より豊かにして、復興の手助けをしたい」と話している。〔共同〕

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