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大学教員の研究時間減少続く 13年、勤務全体の35%

文科省調べ、授業など負担増

大学教員が研究に充てる時間が減り続けていることが7日、文部科学省の科学技術・学術政策研究所の調査で分かった。2013年の勤務時間に占める研究活動の割合は35.0%で、08年の前回調査から1.5ポイント低下し、02年の初回調査に比べると10ポイント以上減った。学生の教育に充てる時間の増加が背景で、同省は「研究時間を確保できるよう、各大学に工夫してほしい」としている。

調査は3回目で、全国の国公私立大の教授や准教授ら教員計5652人が対象。02年調査では、論文作成や情報収集などを行う研究活動の時間は、勤務時間の46.5%を占めていた。

講義やゼミ、その準備といった教育活動は、13年で28.4%。08年調査より1.1ポイント上昇した。学生が議論などを通じて課題を解決するアクティブ・ラーニングや、高校までの学習内容を復習させる初年次教育が広がり、そのための準備時間が増えたことなどが要因とみられる。

専門分野別にみると、医学や歯学など「保健」の教員の研究活動は31.9%と特に低く、08年より6.9ポイント減った。診療など「社会サービス活動」が同8.6ポイント増の24.2%となったことが影響した。私立大の教員の研究時間は29.9%で、42.5%の国立大との開きが目立った。

「研究時間増加に有効だと考える手段は」との問いに、全体の6割以上が「大学運営業務や学内事務手続きの効率化」と答えた。

都内の私立大に勤務する50代の文系の男性教授は「初年次教育や、留年した学生との面接などの負担が年々重くなり、研究時間が十分に確保できない」と話す。特に新入生向けの論文の書き方指導では、自前のテキスト作成などに時間を割かれるという。

国内では、引用数が世界の上位10%に入る影響力の高い論文の世界シェアが00年ごろから低下し続けており、研究不正も後を絶たない。同研究所の担当者は「研究時間を確保する工夫を各大学が行い、質の高い論文を多く生み出せる環境を整えてほしい」と話している。

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