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被災3県、海岸防災林の植樹15% 地元の合意形成に時間

東日本大震災で流失した海岸防災林の復旧が進まない。岩手、宮城、福島3県で防災林が被害を受けた沿岸118キロのうち、苗木を植え終えたのは15%の約18キロ(6月末時点)。復興工事全体が遅れ気味の上、海岸をどう再生させるか合意形成に時間がかかる地域もあり、課題は多い。

林野庁によると、津波被害を受けた海岸防災林の長さは青森県から千葉県まで計140キロ。6月末時点で114キロ分の復旧工事契約を結び、うち38キロで土地の造成と植樹を終えた。

ただ被害の大きかった岩手、宮城、福島各県は進捗が鈍い。岩手の植樹完了は被災した12キロのうち1キロのみ。宮城(被災延長70キロ)と福島(同36キロ)も2割以下だ。

政府が2011年11月に示した工程表は、5年以内に土地の造成を完了し、10年以内に植栽を終えるとしたが、現場からは「期限内の完了は難しい」との声も上がる。

例えば宮城県気仙沼市の大島の浜では、防潮堤の高さがなかなか決まらなかったほか、地元が県の説明不足を指摘し時間がかかった。地元合意はことし2月で、ようやく防潮堤の内側につくる防災林の規模などを具体的に議論し始めた。

被災した80代女性は「仮設暮らしの人がまだまだいる状況で、林の再生には関心を持てない」と漏らし、住民の理解が進んでいるとは言い難い。

海岸防災林に詳しい太田猛彦東京大名誉教授は「樹木が役割を果たす大きさに育つまで最低20年。時間やお金、管理の人手も必要なので、地域と共に議論した上で、着実に再生を進める必要がある」と指摘する。〔共同〕

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