新宿―羽田、半分の20分 中央環状線が全線開通
東京の都心を取り囲むように走る首都高速中央環状線(総延長約47キロ)が7日、全線開通した。外側の東京外郭環状道路(外環道)と首都圏中央連絡自動車道(圏央道)を含めた首都圏の3環状道路で初めて。2020年東京五輪・パラリンピックへ向け、都心の渋滞緩和や羽田空港へのアクセス向上が見込まれる。
一部が供用済みの山手トンネル(18キロ)も全体がつながり、関越道の関越トンネル(11キロ)を抜き国内の道路トンネルとして最長となった。
計画から半世紀。3環状道路で最初の輪が完成した。
中央環状線のうち、未開通だった大橋ジャンクション(JCT)―大井JCT(9キロ)で同日午後4時、一般の利用が始まった。大半の区間は山手トンネルの一部となっている。
全線開通後は、中央環状線より内側の首都高速で渋滞が4割減り、物流効率化が期待される。新宿から羽田空港の所要時間は、現在の半分の20分程度となる。
首都高速会社によると、中央環状線の総事業費は約2兆円。最初の区間は1982年3月に開通した。今回の開通区間は、工期を短縮し、高い技術力を要するトンネル工事に対応するため都と共同で建設した。〔共同〕