2019年1月24日(木)

羽田滑走路工事でデータ偽装 東亜建設、社長辞任へ

2016/5/6 22:57
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東亜建設工業は6日、羽田空港C滑走路の地盤改良工事で、地震発生時の液状化を防ぐ薬液の注入量データを改ざんし、設計通りに完成したと国土交通省に虚偽の報告をしたと発表した。薬液の注入量は設計の5.4%だった。同省は「羽田空港の通常運用は構造上、問題はない」とし、同社が請け負ったほかの工事でも改ざんがないかどうか調査している。

記者会見で謝罪する東亜建設工業の松尾正臣社長(右から2人目)ら(6日、横浜市)

当時の東京支店長で執行役員常務が改ざんを指示したという。横浜市で記者会見した松尾正臣社長は「多大なご迷惑とご心配をお掛けし、心より深くおわび申し上げる」と謝罪。松尾社長は6月の株主総会後、社長から会長に就く予定だったが、問題の責任をとって辞任し相談役に退く。

工事は関東地方整備局が発注し、昨年5月~今年3月まで東亜などの共同企業体(JV)が実施した。請負金額は約32億円で、うち約7割が東亜に支払われた。

東亜が採用したのは「バルーングラウト工法」で、滑走路の外側から地中に穴を掘り、そこに差し込んだ管からバルーンなどを使って薬液を注入する。薬液が注入予定場所からそれるのを防ぐ効果があるとされる。

計画では薬液約1250万リットルを注入する予定だったが、地中に障害物が多く、穴の位置を把握する計測システムの精度も不十分で、予定通り穴を掘れなかった。

薬液は本来の5.4%しか注入できなかったが、東亜はデータを改ざんし、仕様書通り施工できたかのように国交省に虚偽報告。完成検査を受け、引き渡した。同工法は福岡空港や松山空港などでも使われている。

今年4月、2次下請けの作業員が1次下請けを通じて東亜に改ざんを通報。同21日に社長、同25日、同社の経営会議に報告された。

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