在宅でも余命差なく 筑波大など、がん末期2000人を分析

2016/4/7 12:22
保存
共有
印刷
その他

がんの最期を自宅で迎える場合と病院で迎える場合とでは、生存期間にほとんど違いがないか、むしろ自宅の方がやや長いとする調査結果を、筑波大と神戸大のチームが7日までにまとめた。末期のがん患者が在宅医療を選んでも、寿命が縮む可能性は低いことを示す結果となった。

調査は2012年9月~14年4月、専門的な緩和ケアを行う国内の58医療機関で、在宅や病棟で診療を受けた20歳以上の進行がんの患者計2069人を対象に分析した。

全身状態や症状のデータに基づき、初回診察時の余命を専門的な評価手法で予測。余命が14日以下の日単位と15~55日の週単位、56日以上の月単位の3グループに分けて、在宅と入院での生存期間を比較した。

その結果、余命が日単位と見込まれた患者の平均生存期間は、自宅で13日だったのに対し、病院では9日だった。週単位の患者は自宅が36日、病院が29日と、自宅の方が長かった。月単位の患者では自宅は59日、病院は62日で、統計的には差がないとの結果だった。

また、自宅で亡くなった患者は、亡くなる前の2~3日間の点滴と、緩和ケアを開始してから3週間以内の抗生物質投与が、病院で亡くなった患者よりも少なかった。患者の体の負担になり得る医療行為が少なくても、寿命は変わらなかったと考えられるという。

調査を実施した筑波大の浜野淳講師(総合診療)は「症状などに関する情報が十分でないため、自宅の方が長生きするとまでは言えない。しかし、家に帰っても寿命が短くなる可能性は低いと説明することで、主治医や患者の不安を和らげることはできるのではないか」と話している。〔共同〕

保存
共有
印刷
その他

関連キーワード

電子版トップ



[PR]