警報機ない踏切、対策難航 統廃合に住民「不便」

2017/5/8 11:08
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 警報機と遮断機のない「第4種踏切」で事故が後を絶たず、国土交通省が安全対策や統廃合を呼び掛けている。遮断機などの新設には1千万円以上かかるため、鉄道事業者は統廃合に重点を置くが、住民の理解が得られず交渉が難航するケースも多い。地元自治体は事業者と住民の間で対策に苦慮している。

 昨年9月、茨城県筑西市の関東鉄道常総線の踏切で、自転車に乗った小学4年の男児(当時9)が列車にはねられて死亡した。友達の家に遊びに行った帰り道。車が通れないほどの狭い踏切の手前は、雑木が生い茂って見通しが悪かった。

 「もう少し早く何らかの対策が取られていれば」。遺族は行き場のない思いを抱えている。

 国交省によると、2015年度までの5年間で第4種踏切100カ所当たりの事故件数は、遮断機と警報機が整備された踏切の1.5倍。関東鉄道でも過去10年に6人が死亡した。

 筑西市は小4男児の事故を受け、第4種踏切に看板を設置したり、枕木に塗装したりする安全対策を実施。地元自治会との協議を重ね、事故現場の踏切など2カ所を今年3月に廃止した。

 一方で、農作業用の車両が利用したり、住宅の入り口が近くにあったりするなどの理由で、地域住民が反対するケースも多い。今回廃止された踏切を挟んで住宅と畑を所有する80代の女性は「高齢で遠回りは大変」と肩を落とした。

 鉄道事業者は「利用者が少ない踏切で遮断機などを整備するのは、費用面で現実的ではない」との立場。住民への説明を重ねてきた同市の植木徹調整監(61)は「多少の利便性は失われても安全第一。住民の生活に寄り添いながら理解を求めたい」と話す。

 男児の祖母(55)は「半年たっても悲しみは癒えない。他の方がつらい思いをしないよう、少しずつでも対策を進めてほしい」と訴えた。〔共同〕

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