2019年2月19日(火)

福島第1の3号機、核燃料の大部分が溶け落ちる

2014/8/6付
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東京電力は6日、事故を起こした福島第1原子力発電所3号機で従来の推定より5時間以上早く炉心溶融が始まり、核燃料の大部分が格納容器に溶け落ちたとする分析結果を発表した。これまで3号機では、核燃料の溶融は6割程度にとどまるとみられていた。核燃料のほぼすべてが溶け落ちた可能性があるという。

福島第1原発3号機

福島第1原発では1号機で核燃料のすべてが溶け落ち、2号機でも一部の核燃料が溶融したとみられている。3号機で従来の想定より多くの核燃料が溶け落ちていたとすれば、技術的に廃炉作業がより難しくなる恐れがある。

福島第1原発では放射線量がいまだに高く、現場で詳しい調査をするのは難しいため、東電は当時のデータなどを改めて分析して事故の状況を詳しく調べた。

東電によると、3号機では2011年3月13日午前2時すぎに原子炉を冷やす高圧注水系(HPCI)という装置を作業員が手動で止めたとしていた。ところが、原子炉の圧力計のデータを分析したところ、前日の12日午後8時ごろには注水ができない状態になっていたことが判明した。

注水が止まったことで炉内の冷却水が失われ、13日午前5時半ごろには炉心の温度が2200度に到達。核燃料の溶融はこれまで考えられていたより5時間以上早く始まっていたという。

この結果、炉心溶融は従来の想定を上回るペースで進み、核燃料のほぼすべてが溶け落ちたという解析結果が出た。従来は溶け落ちた核燃料は全体の約6割と試算していた。

東電は「実際には燃料の一部は圧力容器内に残っている可能性もある」としているが、確認は難しいという。溶融した燃料の取り出しについては「これから研究を進めていく」としている。

このほか、3号機で津波の襲来後も稼働していた原子炉隔離時冷却系(RCIC)という装置が12日午前11時すぎに停止した原因も明らかにした。運転を続けていた途中で圧力などが変化して停止につながったという。

また、2号機では原子炉の水位を回復するため14日に消防車で注水したことで被害の拡大を防ぐのが難しくなったとの分析結果も示した。注水により大量の水蒸気が発生したほか、核燃料を覆う被覆管と呼ばれる金属製の容器と水が反応して水素も発生し、原子炉の圧力が上昇。注水を続けられなくなったという。

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