2019年2月18日(月)

帰宅困難者に霞が関開放 内閣府など受け入れ訓練

2017/3/6 11:49
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首都直下地震に備えようと、内閣府など7府省は6日、自宅に戻れない「帰宅困難者」を東京・霞が関一帯の庁舎で受け入れる訓練を初めて行った。自治体や防災組織と合同で実施。2011年の東日本大震災で対応が遅れた反省を踏まえ、受け付けや備品の配布などの手順を確認した。

「地震が発生しました。受け入れは可能ですか」。訓練は東京都千代田区で震度6強を観測する地震が発生したと想定し、午前10時に開始。同区の災害対策本部が防災用デジタル無線を使い、各府省に協力を要請した。

内閣府の担当職員は中央合同庁舎8号館1階の講堂前に受付を設置。配布用に備蓄品のアルファ化米やクラッカー、水を準備した。

周辺の企業などが参加する防災組織「東京駅・有楽町駅周辺地区帰宅困難者対策地域協力会」は同区に、内閣府が受け入れられることを無線で確認。霞が関近くの日比谷公園から、ヘルメット姿の帰宅困難者役約40人を徒歩で誘導した。

受け付けを済ませた人たちは講堂内で、同府の担当者から「停電時はトイレの水が流れないので、簡易トイレを使ってください」などの注意事項の説明を受けた。

「東京駅周辺のビルだけでは受け入れきれない。官庁を開放してくれるのはありがたい」。協力会のメンバーで、この地域でビルを持つ三菱地所の担当者は喜ぶ。東日本大震災時には一時、多くの帰宅困難者が日比谷公園にとどまった。

都は首都直下地震で、都内で約517万人の帰宅困難者が発生すると想定している。千代田区によると、このうち同区内は約50万人。区内で受け入れが可能な「一時滞在施設」は約80カ所・2万9千人分しか確保できていない。

「霞が関で受け入れるという発想があまりなかった」。こう話すのは経済産業省の担当者だ。

東日本大震災では発生当日の午後9時ごろ、首相官邸から各省庁に指示があり、同省は同10時半ごろに受け入れを開始。近くの会社員ら約200人が利用したという。

内閣府の防災担当者も「当時は受け入れ基準や誰が指揮するかなどが決まっておらず、対応が遅れた」と振り返る。震災後、各省庁は事業継続計画(BCP)で帰宅困難者の受け入れ方法を定めた。今回のような訓練を通じ運用に問題がないか点検していく考えだ。

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