全死亡事例、院内で検証 特定機能病院事故受け防止策

2015/11/6 0:14
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 高度な医療を提供する特定機能病院で深刻な医療事故が相次いだことを受け、厚生労働省の特別チーム(本部長・塩崎恭久厚労相)は5日、事故防止の対策をまとめた。すべての死亡事例を院内で検証することや第三者を含めた監査委員会の設置を義務付けた。今後法律や政省令を改正する。

 特別チームは、東京女子医大病院や群馬大病院で医療事故が相次いだ問題を受けて発足した。6月から9月にかけ、全国84の特定機能病院に集中立ち入り検査を実施し、職員らへのヒアリングなどを通して病院の管理体制を調べた。

 その結果、多くの病院で院長らが医療安全に積極的に取り組んでいなかったり、院内での医療事故の報告体制が不十分だったりする実態が明らかになった。

 結果を踏まえた改善策では、(1)医療安全担当の副院長を置き、専従の医師や薬剤師を配置した管理部門を設ける(2)すべての死亡事例を管理部門に報告し、速やかに院長ら管理者に伝えて必要な検証を行う(3)医療安全の専門家や法律家ら第三者が過半数を占める監査委員会を設ける――ことなどを義務化する。

 群馬大病院で難易度の高い腹腔(ふくくう)鏡を用いた肝臓手術で死亡事故が相次いだことを踏まえ、安全性が確立されていない難しい手術を導入する際は倫理委員会などに諮ることとした。東京女子医大病院では小児への使用が原則禁じられた鎮静剤を投与された男児が死亡したことから、薬剤師が医薬品の副作用情報を院内に周知することも求めた。

 このほか、インフォームドコンセントの際に主治医以外の第三者の医療従事者を立ち会わせることなども盛り込んだ。

 厚労省は来年度以降、医療法や政省令を改正する。定期的に実施する特定機能病院に対する検査で、こうした項目が守られているかをチェックする。新たに特定機能病院を承認する際の要件も見直す方針だ。改善策が守られない場合、承認を取り消す可能性もある。

 塩崎厚労相は同チームの会合で、「特定機能病院は国民の信頼に足る診療体制の実現に向かってほしい」と述べた。

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