2019年1月24日(木)

原発避難自殺、東電の賠償確定へ 控訴せず

2014/9/6付
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東京電力福島第1原発事故で避難し、2011年7月に自殺した福島県川俣町、渡辺はま子さん(当時58)の遺族に対する約4900万円の賠償を東電に命じた8月26日の福島地裁判決について、東電は5日、控訴しないことを決めたと発表した。

原告側も東電の決定を評価。原発事故による自殺で東電に賠償を求めた訴訟として初の判決が確定する。

東電は「判決の内容を踏まえ、訴訟の早期解決を図るため判断した」と説明している。判決が認定した原発事故と自殺の因果関係や、結果の重大性を認め、受け入れを決めた。担当者が8日、夫の幹夫さん(64)に会い謝罪する。

幹夫さんは5日、福島県いわき市で記者会見し「東電が自分たちの悩みや苦しみ、悲しみを分かってくれたという、うれしい気持ちでいっぱい。しかし、亡くなったはま子はかえってこない。それが悔しくてつらい」と話した。

訴訟は遺族4人が「自殺は避難生活で精神的に追い詰められ、うつ状態になったため」として東電に計約9100万円の賠償を求めた。

判決は「展望の見えない避難生活への絶望と、生まれ育った地で自ら死を選んだ精神的苦痛は極めて大きい」とした。さらに、原発事故が起きた場合に「住民は避難を余儀なくされ、ストレスで自死(自殺)に至る人が出ることも予見できた」と、東電の責任を厳しく指摘した。〔共同〕

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