厚木基地騒音で住民が5次提訴 飛行差し止めと賠償請求

2017/8/4 23:12
保存
共有
印刷
その他

米軍と海上自衛隊が共同使用する厚木基地(神奈川県)の騒音被害を巡り、周辺住民が4日、米軍機と自衛隊機の夜間・早朝の飛行差し止めや損害賠償を国に求める第5次訴訟を横浜地裁に起こした。

請求した損害賠償は過去3年分の計約86億3千万円と、差し止めが実現するまでの将来分。騒音解消に向けて日本政府が米国と協議することも求めた。

訴状によると、原告は、基地がある神奈川県大和市、綾瀬市の他、東京都町田市など計8市の「うるささ指数(W値)」が75以上の地域に住む6063人。うち1374人が飛行差し止めを求める行政訴訟も併せて起こした。

原告側の代理人弁護士によると、秋以降に2千~3千人が追加提訴する予定で、第4次訴訟の約7千人を上回る見通し。最終的に1万人規模を目標にしている。

厚木基地を巡っては、騒音の発生源となっている米空母艦載機が、来年5月までに岩国基地(山口県)へ移駐することになっている。日本政府は「騒音は相当程度軽減する」としているが、移駐後の厚木基地の具体的な運用は示されておらず、被害が続く懸念がある。

2007年12月に提訴した第4次訴訟では、一審の横浜地裁は自衛隊機の夜間・早朝の飛行差し止めと、約70億円の賠償を命じた。控訴審判決で東京高裁も自衛隊機の飛行差し止めを命令し、賠償額は将来分も認めて約94億円に増額した。だが、昨年12月の上告審判決で、最高裁は二審判決を破棄し、飛行差し止めと将来分の賠償を認めなかった。

防衛省南関東防衛局は「個別の係争案件なのでコメントは差し控えたい」としている。〔共同〕

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]