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株強制取得 価格は適正 JCOM買収で最高裁決定

住友商事KDDIによるジュピターテレコム(JCOM)へのTOB(株式公開買い付け)を巡り、最高裁は4日までに、買い付けに応じない株主から強制的に株を買い取る際の価格が「低すぎる」と申し立てた海外投資家らの主張を退ける決定をした。「TOBの手続きが公正であれば(強制取得も)TOB価格と同額が相当」との判断を示し、価格が適正と認めた。

M&A(合併・買収)を巡っては、個人投資家や海外ファンドなど、買収される企業の少数株主が価格の見直しを申し立てる例が相次いでおり、決定は今後の司法判断に影響する可能性がある。買収する側の価格設定が尊重されたことで、買収を考える企業は株式の取得費用を見込みやすくなりそうだ。

申し立てをしたのは米投資ファンドなど16の株主。TOBに応じない少数株主からTOBと同額で強制的に買い取る取引について「TOB公表後の株価上昇が反映されていない」と主張した。

一、二審の決定は少数株主側の主張を認め、上昇傾向だった市場動向を考慮してTOB価格の1株12万3千円よりも高い13万206円とした。

1日付の最高裁第1小法廷(山浦善樹裁判長)の決定は二審の決定を破棄し、12万3千円が妥当とした。裁判官5人の全員一致。

同小法廷は決定理由で「専門家の意見を聞くなど、公正な手続きで定められた価格は株主の利害を適切に調整した結果と言える」と判断。「TOB公表後の事情で裁判所が価格を算定し直すのは合理的な裁量を超えている」と述べた。JCOMは第三者委員会を設けるなどしており、価格設定が適正だったと認めた。

小池裕裁判官は補足意見で「裁判所は価格を定める手続きが公正かどうかを認める点で重要な機能を果たす」と指摘。市場動向を踏まえて裁判所が価格を定めることに消極的な見方を示した。

住商とKDDIは2012年10月にJCOMの全株式を買い取ると公表。市場価格に約4割を上乗せした1株11万円をTOB価格としたが、海外独禁法当局の審査が長引く間に相場が上昇し、価格を12万3千円に見直した。

TOBは13年2~4月に実施。TOB成立後の13年6月のJCOMの株主総会で同社株に全部取得条項を付け、TOBに応じない少数株主から12万3千円で強制的に買い戻す決議をした。

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