2019年7月24日(水)

抗がん剤副作用で発症 心筋症 仕組み解明 自然科学研究機構など

2017/8/3 23:15
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全身に転移したがんに有効とされる抗がん剤「アドリアシン」(一般名ドキソルビシン)の副作用で心筋症が発症するメカニズムを、自然科学研究機構生理学研究所(愛知県岡崎市)の西田基宏教授(薬学)らの研究グループが明らかにし、3日発表した。

グループは「副作用を抑える薬ができれば、抗がん剤を安全に使い続けることができる」と期待している。

マウスにアドリアシンを2週間投与したところ、心筋細胞の細胞膜にある「TRPC3」というタンパク質が増加。これが近くの酵素と結びついて発生する活性酸素が心筋細胞を萎縮させるとみられ、マウスの心臓が約2割軽くなったという。

さらに、さまざまな化合物の中から、TRPC3の働きを抑え、TRPC3と酵素の結合を妨げる物質を特定。この物質とアドリアシンを一緒にマウスに投与したところ、心筋の萎縮が起こらなかった。ただ、薬剤として実用化された物質ではないため、人に使うにはハードルが高いという。

西田教授は「患者が寝たきりになる原因の骨格筋の萎縮も、心筋の萎縮と同様の仕組みで起きている可能性がある。今後は実用化されている薬剤の中から効果的なものを探し出し、副作用の軽減に生かしたい」と話している。

成果は米医学誌電子版に掲載された。〔共同〕

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