群大と女子医大、「特定機能」取り消し審議 両病院長ら聴取へ
厚生労働省は3日、医療分科会を開き、鎮静剤「プロポフォール」を巡る医療事故で2歳男児が死亡した東京女子医大病院と、腹腔(ふくくう)鏡を使った手術後に患者の死亡が相次いだ群馬大病院について、高度な医療を提供する特定機能病院の承認を取り消すかどうかを審議した。
同日の分科会では、今月23日に東京女子医大病院、来月9日に群馬大病院のそれぞれの病院長らへのヒアリングを実施することを決定。両病院の安全管理体制を確認するなどして取り消しの是非を判断する。
東京女子医大病院では昨年2月、首の手術を受け、集中治療室(ICU)でプロポフォールを投与された男児が死亡した。プロポフォールは添付文書の禁忌事項として、ICUで人工呼吸中の子供への投与が禁止されていた。
群馬大病院では2010~14年に同じ医師による肝臓の腹腔鏡手術で術後4カ月以内に8人の患者が死亡したが、原因などを検証する検討会が開かれていなかった。