「地震確率で避難要請を」 南海トラフ巡り有識者会議

2017/7/3 13:26
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南海トラフ巨大地震の対策強化に関する中央防災会議の有識者会議は3日、巨大地震の前兆現象があれば、数日以内の発生確率を基に、住民に避難を促すことを検討すべきだとの見解を示した。東海地震に備えた大規模地震対策特別措置法(大震法)は、南海トラフ巨大地震にそのまま適用できないとした。

太平洋の南海トラフ東側部分で大規模地震が起きた場合に、西側部分も連動した巨大地震となる確率を「3日以内に10%程度、4日から7日以内に2%程度」と試算。このケースでは津波到達までの時間が短い地域の住民に避難を促す方向だ。

南海トラフでマグニチュード(M)7級の地震が発生すれば、M9級の巨大地震につながる確率は「7日以内に2%程度」とみて、避難に時間がかかる高齢者らの早期避難を呼び掛けるとした。

2017年度内にまとめる報告書に、こうした方針を反映させる。

大震法は「2、3日以内に東海地震が発生する恐れがある」などの予知を前提として、新幹線の運行停止などの被害軽減策を定めている。中央防災会議は南海トラフ地震について「現在の科学的知見では確度の高い予測が困難」としており、予知を前提とした対策は難しいと判断した。

この日の有識者会議で、委員を務める静岡、高知両県の知事は自治体が具体的な避難計画を立てるための指針策定を国に要請。避難開始の時期や、避難後に地震が起きなかった際の解除決定などは国が判断するよう訴えた。ほかの委員から「発生確率の受け止め方は人によって違いがある」などの意見もあり、住民や産業界を巻き込んだ議論が必要との認識で一致した。

有識者会議は昨年9月に初会合。東南海、南海地震と連動した南海トラフ巨大地震の懸念が高まっていることを受け、対策強化を議論している。〔共同〕

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