2019年9月17日(火)

豪華寝台特急、思わぬ車中2泊に感激 雪で立ち往生

2015/2/3付
保存
共有
印刷
その他

1日午後に札幌を出発し、積雪のため青森県内で半日以上立ち往生した豪華寝台特急「トワイライトエクスプレス」が、3日未明、ようやく目的地の大阪にたどり着いた。同特急は3月で引退予定。思わぬトラブルにもかかわらず、別れを惜しむファンは異例の車中2泊に感激していた。

「ドドン、ドドンと雪にぶつかるような音がして、すごく揺れた」。四国旅行のため初めて乗ったという北海道登別市の江頭千恵さん(62)と室蘭市の八重樫幸恵さん(49)姉妹は、列車が止まった時の様子を興奮気味に語る。

外は真っ暗。車体は前進と後退を繰り返し、最後に大きく揺れた後、動かなくなった。停止を伝える車内放送は朝までなかったが、午前3~4時にシャベルを持った約20人の作業員が現れ、雪かきを始めた。

車内は暖房が効き、駅弁や軽食も無料で配られ、不自由は感じなかったという。「普段より長く乗れて得した気分。一生の思い出になった」

女性の鉄道ファン「女子鉄」を自任するフリーアナウンサーの久野知美さん(32)も念願の初乗車。ディナーを満喫して就寝し、2日朝に目覚めるとすでに立ち往生していた。車窓の外は背丈を超す雪。携帯の全地球測位システム(GPS)機能で、青森県の津軽湯の沢駅付近だと分かった。

その後、「動きます」のアナウンスが3回あったが動かせず、「運行の取りやめも頭によぎった」。ようやく動き出したのは正午前だった。

だが「サロンカーでいろんな人と話し、食堂車でもみんな笑顔が絶えなかった。ファンがうらやむ夢のような時間を過ごせた」と久野さん。午後に埼玉で仕事があり、大阪府内の実家には寄らずに新幹線でとんぼ返りだという。

一方、疲れを隠しきれない客も。「特に娯楽があるわけでもなく、時間を持て余した」と語った女性は、ツアーの旅程変更を余儀なくされ、「それでも何とか動いてよかった」と足早に近くのホテルに向かった。

トワイライトエクスプレスは1月上旬にも強風で到着が約16時間遅れ、話題になったばかり。

青森県内で立ち往生した札幌発大阪行きの寝台特急トワイライトエクスプレスは3日午前4時20分ごろ、約15時間遅れで大阪駅に到着した。

列車は1日午後2時すぎに札幌駅を出発。青森県の津軽湯の沢駅近くで積雪のため約12時間半、立ち往生した。その後、車両の前後に2台の機関車を取り付け、運転を再開した。

JR東日本や西日本によると、約130人の乗客の一部は秋田駅で新幹線に乗り換えたが、他はそのまま関西方面に向かい、京都駅で約40人、大阪駅で約70人が下車した。

車内では駅弁やおにぎり、飲料が無料で提供され、体調不良を訴えた乗客はいなかった。〔共同〕

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。