福島テーマの2作品上映 NY平和映画祭
【ニューヨーク=共同】日米両国の市民が協力し、戦争と平和や核などに関する映画を上映する「ニューヨーク平和映画祭」が2日、ニューヨークの教会で開かれ、東京電力福島第1原子力発電所事故後の福島県の人々を取り上げた2作品が上映された。映画祭は今回で9回目。
米在住の椎木透子監督(43)の作品「スレッショルド 福島のつぶやき」は事故に伴う避難区域の一つ、同県川俣町山木屋地区の若者でつくる和太鼓チームや、同県南相馬市の中学校吹奏楽部のメンバーが事故の影響を乗り越えて生き生きと活動する様子を描いた。
来場した椎木監督は、米国人の観客らを前に「『福島は放射能汚染や問題ばかりではない』『生活を立て直していくためみんなで努力している』との子供たちの言葉に胸を打たれ、外国では聞かれることの少ない彼らの声を映画で伝えようと思った」と振り返った。
原発事故で栽培していたキャベツが出荷停止となったことを悲観、自殺した福島県の農家のドキュメンタリー「大地を受け継ぐ」も上映された。
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