衣料メーカーに4000万円賠償命令 白内障巡る訴訟で地裁
ダウンジャケットのフードを通るゴムひもの先端に取り付けられた樹脂製ストッパーが目に当たり、外傷性白内障になったとして、東京都内の男性が、メーカーに約1億円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は3日までに、約4千万円の支払いを命じた。
沢野芳夫裁判長は「ゴムひもが長く、着用者が意図せず顔や目をけがする恐れがあり、製品には構造上の欠陥がある」と指摘。一方で「着用者は、ひもの片側が長くならないよう注意する義務がある」と男性の過失も認めて賠償額を減らした。
判決によると、メーカーはファーストリテイリング傘下の「リンク・セオリー・ジャパン」(山口市)。男性は2012年1月、ポケットから携帯電話を出した際、ひもが右腕か携帯に引っ掛かり、はずみで左目にストッパーが当たって視力が低下した。〔共同〕