2018年10月22日(月)

がん抑える新化合物 九大など、副作用少ない薬開発に期待

2017/5/3 1:00
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九州大などの研究グループは、がんの進行に深く関わるタンパク質の働きを妨げてがん細胞の増殖や転移を抑える新たな化合物を開発し、2日付の米科学誌電子版に発表した。マウス実験で、免疫細胞である白血球の減少といった副作用がないことを確認。体に優しい抗がん剤の開発につながる可能性がありそうだ。

研究グループによると、がん全体の3割程度で確認される突然変異した遺伝子が、がん細胞内の特定のタンパク質に作用。タンパク質が細胞内への栄養分取り込みなどを促すことでがんが進行するという仕組みを突き止めた。

グループが開発した化合物は、このタンパク質の働きを抑えるもの。肺がんや大腸がんの細胞を移植したマウスに注射で2~3週間ほど投与し続けると、転移が抑えられ、がん細胞の体積も半分から5分の1程度になったという。一方で、投与の前後でマウスの白血球の数にほとんど変化はなく、目立った体重の増減もなかった。

現在使われている抗がん剤の多くは、白血球の数を減少させて免疫低下を招く副作用があるという。研究グループの九州大・宇留野武人准教授(生物化学)は「数年内に新薬を実現したい。できるだけ早く臨床試験に進みたい」としている。〔共同〕

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