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安易な救命中止に警鐘 集中治療医学会、慎重な判断求める

日本集中治療医学会は2日までに、医療現場の現状を調査した結果、救命の見込みがあるにもかかわらず終末期の患者と判断し、必要な治療が行われていない懸念があるとして、医師や看護師らに対し治療方針を慎重に決めるよう求める勧告を出した。

患者本人や家族の要望に基づき、心肺が停止しても患者の尊厳のため心肺蘇生をしないこと(DNAR)を事前に取り決めた場合について、医師の一部でDNARが拡大解釈されていると指摘。心肺停止状態でないのに、本来継続すべき投薬や輸血などの医療行為も安易に中止されている恐れがあるとした。

勧告に先立ち昨年10月、会員の医師にメールで調査を実施し、595人から回答を得た。

医師からDNARの指示が出ている場合、中止を検討する医療行為を複数回答で尋ねると、人工透析(79%)や人工呼吸器(74%)、輸血・血液製剤の使用(60%)などが挙がった。「集中治療室への入室を控える」との回答も55%あった。

学会は複数の医師らで判断するのが望ましいとしているが、独断で決めるという医師も16%いた。また、DNAR指示は患者の年齢に関係なく心肺蘇生による救命の可能性を基準に判断するのが原則だが、23%は「後期高齢者(75歳以上)の入院時に検討することがある」と答えた。

同学会倫理委員会の丸藤哲委員長(北海道大教授)は「DNAR指示が全ての治療の中止を意味するかのように現場で誤解されている実態が分かった。安易に救命努力を怠らないよう注意していきたい」と話している。〔共同〕

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