東京都知事選で初当選した小池百合子氏が2日、東京・新宿の都庁に初登庁した。当選証書を受け取り、女性として初の都知事に就任。職員への訓示では「何よりも都民ファーストを徹底してもらいたい」と呼びかけた。2020年東京五輪・パラリンピックの費用負担問題や、待機児童解消、都政の意思決定プロセスの透明化などに乗り出す。
小池氏は職員への訓示で「予算や重要政策の意思決定がいつ、どこで、どのように決められたのかを明確にする。情報公開を都政の信頼回復につなげたい」と強調。「何よりも都民ファーストを徹底してもらいたい。東京から日本を変えていきましょう」と呼びかけた。
小池氏は午前9時半すぎに都庁の正面玄関に到着し、職員ら約千人に拍手で出迎えられた。東京消防庁の音楽隊がオリンピックマーチと都歌を演奏するなか、笑顔で幹部職員らと握手。女性職員から選挙戦のイメージカラーの緑色のリボンで飾られたユリの花束を手渡された。
選挙管理委員会から当選証書を受け取った後、知事執務室へ。知事の椅子に座り「感無量です。(都民)1360万人の大都市東京。一人ひとりの思いをしっかり受け止めて、成果を実感していただけるように頑張る」と意欲を示した。
都議会の各会派への挨拶回りでは、川井重勇議長から「知事と議会は両輪なので一輪車にならないように」と話し掛けられると、「都民のために頑張っていきます」と応じた。
小池氏は午後に就任会見を行った後、各局長が集まる庁議に臨む。日本時間の6日に開幕するリオデジャネイロ五輪は閉会式に参加し、五輪旗を引き継ぐセレモニーに出席する予定。
都知事は2代続けて「政治とカネ」を巡り任期途中で辞職しており、都政の信頼回復へ小池氏の手腕が問われる。