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明治初期の撮影旅行記出版 来日オーストリア人の孫

【ウィーン=共同】明治初期の日本に計5年余り滞在し、当時の庶民の姿や風景などを鮮明に写したオーストリア人写真家のミヒャエル・モーザー氏の撮影旅行記を、孫の元教師、アルフレッド氏(68)=ウィーン在住=がまとめ、2日までに日本で出版した。

旅行記は「明治初期日本の原風景と謎の少年写真家」で、モーザー氏の日記や両親らに宛てた手紙を基に構成。当時流行した手彩色や貴重な横浜の遷座祭巡行、日本への途上で立ち寄ったタイや中国など70枚以上の写真が収められている。

モーザー氏は1853年、オーストリア中部の塩鉱労働者の家庭に生まれ、明治維新翌年の69年にオーストリア・ハンガリー帝国の東アジア遠征隊の写真家助手として16歳で来日した。

単身で日本に残り、英字紙「ザ・ファー・イースト」の専属カメラマンとして働き、ウィーン万博などで日本政府の通訳を務めた。帰国後も写真家として活躍した。

日本には当時のネガがほとんど残っていないが、モーザー氏は150枚以上のガラス板ネガを残しており、鮮明な写真を再現できるのが特徴だ。

旅行記では、日本の役人のはかまを「灰色のスカート」、ご飯を「塩で味付けをしていない、炊いた米」などと独自の表現で記述。しゃれた店が並び「夜遅くまで散歩や買い物を楽しむ人がひしめいている」東海道の様子も描写されている。

アルフレッド氏は「祖父のように貧しくて学歴が高くなくても、持ち前の好奇心と謙虚な心で地位を築いたということも伝えたい」と話している。宮田奈奈訳、A5判192ページ、洋泉社。

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