2019年1月17日(木)

オウム観察処分の更新請求 公安調査庁「依然危険な団体」

2014/12/1付
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公安調査庁は1日、来年1月末に期限が切れるオウム真理教(アレフに改称)や分派した「ひかりの輪」に対する団体規制法に基づく観察処分の更新を公安審査委員会(房村精一委員長)に請求した。13人が死亡した地下鉄サリン事件から来年3月で発生から20年。同庁は「依然危険な団体だが、世間では事件の風化が進んでいる」として警戒している。

観察処分の更新請求は2011年11月以来で5回目。公安審は教団側の意見聴取などを経て結論を出す。

公安調査庁は、アレフとひかりの輪の活動形態に違いはあるものの、松本智津夫死刑囚(麻原彰晃、59)の教義を広めることを目的としている点は共通しているとし、同一団体とみなしている。

公安調査庁によると、同庁は12年1月の前回の更新決定以降、両団体の全国の施設を計57回立ち入り検査した。今年9月末時点で15都道府県に計32施設があり、国内信者数は計約1650人。前回更新から約150人増えた。ロシアにも数施設を持ち、約160人の信者がいるとされる。

新たな信者の6割超が35歳以下で、同庁は「教団による事件の記憶が薄い若年層を積極勧誘している」と指摘。交流サイト(SNS)を使い「女子会」「カレーを食べる会」などの名目で勧誘するケースもあるという。

両団体の資産(現金・預貯金・貸付金)は計約6億5千万円で、年8千万~1億円のペースで増加。信者の寄付や修行セミナーの参加費などが資金源となっている。

アレフは松本死刑囚の「生誕祭」を開き、「今でもグル(師)は麻原」と説くなど、なお強い帰依心がうかがわれるとしている。ひかりの輪は松本死刑囚の影響力を払拭したとしているが、同庁は「観察処分を逃れるための"麻原隠し"」とみている。

寺脇一峰・公安調査庁長官の話 教団は殺人を勧める綱領を保持するなど危険な本質には変わりはない。更新の決定がなされたならば、観察処分の厳格な実施により、公共の安全を確保し国民の不安解消に努めていく。

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