前次官「内閣参与が訪問」 加計学園問題
学校法人「加計学園」(岡山市)が国家戦略特区に大学の獣医学部を新設する計画を巡り、前川喜平前文部科学次官は1日、弁護士を通じ、昨年8月下旬に同学園理事で当時内閣官房参与だった木曽功氏の訪問を受けていたことを明らかにした。木曽氏は前川氏の先輩の文科省OB。
前川氏が報道各社に配布した文書によると、木曽氏からは特区への獣医学部新設について「早く進めてほしいのでよろしく」「文科省は国家戦略特区諮問会議が決定することに従えばよい」との趣旨の発言があった。前川氏は内容を専門教育課に伝えたという。
木曽氏からは同年9~10月にも獣医学部新設に関する文科省の検討状況を問い合わせる電話が2~3回あったという。
前川氏は文書で「木曽氏は加計学園理事と承知していたので、加計学園のことだと受け止めた」としている。
菅義偉官房長官は1日午前の記者会見で、木曽功氏と前川氏の面会について「承知していない。コメントは控える」と述べた。安倍晋三首相と学園理事長の親交が行政判断に影響を及ぼしたかについては「全くない」と否定した。