震災4年半、魚市場世界に復興PR 石巻で全面再開
東日本大震災の津波で全壊した宮城県石巻市の魚市場が1日、全面再開した。港に面した建物は長さが震災前と比べ1.4倍の約880メートルとなり、世界最大規模とみられるという。水産業関係者は「世界に誇れる市場になってほしい」と期待を寄せた。
早朝に開かれた式典で亀山紘市長は「石巻の復興を全世界にPRして、漁船誘致につなげたい」とあいさつ。その後の競りには約150人が参加し、この日に近海で水揚げされたアカムツやマガレイが高値で取引され、市場は活気づいた。
卸売業者「石巻魚市場」の須能邦雄社長(72)は「震災から4年半に間に合って良かった。早く以前のにぎわいを取り戻したい」と意気込んだ。
市によると、市場は震災発生4カ月後にテントで仮復旧し、その後、仮設の建物を使っていた。岸壁の修理や地盤沈下に伴うかさ上げ工事なども実施。昨年の水揚げは震災前と比べ量で75%、金額は90%ほどまで回復した。〔共同〕