2018年7月21日(土)

復興予算、執行率は64% 13年度使い残し2.6兆円

2014/7/31付
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 復興庁は31日、政府が2013年度予算で計上した東日本大震災の復興関連経費の執行率が今年3月末時点で64.7%だったと発表した。人手不足や資材高、用地取得や住民との合意形成の遅れで執行率は前年並みの水準にとどまった。復興とは関係の薄い事業に使われた1295億円が国庫に返されたことも明らかにした。

 執行率は政府が毎年度計上する復旧・復興関連の歳出予算額のうち、実際に支出した額の割合を示す。13年度は予算額が7兆5089億円だったのに対し、支出額は4兆8566億円にとどまった。被災地の再建が遅れ、なお道半ばであることを裏付けた。

 2兆6523億円に上る使い残しのうち、実施の遅れなどで執行を繰り越した分が1兆9604億円と全体の26.1%を占めた。事業を計画通りにできず執行を断念した「不用額」は6917億円で、全体に占める割合は9.2%と前年より3.4ポイント改善した。

 事業別にみると、東京電力福島第1原子力発電所の事故に伴う除染は予算額9960億円のうち、実際に執行したのは50.1%の4988億円だった。廃棄物を一時的に保管する場所が思うように確保できなかったことが響いたという。

 道路の復旧や住宅地の集団移転などに使う3兆2005億円の執行率は56.3%。なかでも災害復旧のための公共事業は執行率が44.8%にとどまり、1480億円が不用額に計上された。

 住民との合意形成に時間がかかったり、工事を担う作業員やコンクリートなどの資材が足りなかったりした影響が大きいという。

 復興予算が地方自治体などの基金を通じて被災地以外の事業に使われていた問題を巡っては、昨年7月に麻生太郎財務相と根本匠復興相が関係閣僚に国庫へ返すよう要請していた。復興庁によると、11~12年度に計上された予算のうち、今年3月末までに1295億円が国庫に戻された。

 あわせて復興庁が発表した被災自治体に配分した復興交付金1兆3698億円のうち、今年3月末時点で67.6%にあたる9271億円が契約済みだった。昨年3月末時点より3倍増え、復興庁の担当者は「用地取得に関する手続きの簡素化や民間委託の効果が現れた結果だ」と説明する。

 復興交付金は津波で被災した住宅の高台移転や災害公営住宅の整備に使える資金で、11道県の95市町村に配分している。

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