2019年1月19日(土)

「あらゆる保護主義に対抗」 APEC閉幕

2016/11/21 11:15
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【リマ=八十島綾平】21カ国・地域が参加するアジア太平洋経済協力会議(APEC)は20日午後(日本時間21日朝)に首脳宣言を採択して閉幕した。安倍晋三首相は首脳会議で「自由貿易こそが世界経済の成長の源泉」と強調した。首脳宣言は英国の欧州連合(EU)離脱決定や米大統領選などを踏まえ「あらゆる形の保護主義に対抗する」と表明した。

APEC首脳会議で記念撮影する各国首脳ら(20日、リマ)=代表撮影・共同

APEC首脳会議で記念撮影する各国首脳ら(20日、リマ)=代表撮影・共同

トランプ次期米大統領の勝利で環太平洋経済連携協定(TPP)の発効が難しくなるなかで、今回のAPECは自由貿易の退潮と保護主義の台頭が大きなテーマとなった。議長国ペルーのクチンスキ大統領は閉幕後の記者会見で「重要な国の選挙で反自由貿易の機運があるが、自由貿易は世界の繁栄のために欠かせない」と話した。

首脳宣言は冒頭で「不平等や不均等な経済成長がグローバリゼーションへの疑念を生み、保護主義の台頭につながっている」と指摘した。通貨安誘導の問題も取り上げ「我々は通貨の切り下げ競争をやめ、競争目的での為替目標の設定はしない」と明記した。

安倍首相は首脳会議で保護主義に対しては「包摂的な成長をもたらすような経済政策で乗り越えるべきだ」との考え方を示し、働き方改革や一億総活躍など自身の政策をアピールした。

日本が各国に働きかけていたデジタル経済の発展については、安全・安心で開かれたインターネット環境の整備を掲げた。さらにハッキングなどを通じ「国家は企業の知的財産や営業秘密を盗むことを指揮・支援はしてはならない」とし中国などを暗にけん制した。

APECが目指すアジア太平洋全域に及ぶ「アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)」構想については、2020年までに各国が実現に向けた国内での課題を洗い出し、それぞれ準備を進めるとした「リマ宣言」を承認した。

リマ宣言では、FTAAPはTPPや、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)など既存の協定をベースに作り上げることを確認した。そのうえで、TPPの各参加国が国内手続きの完了に向けて努力することに期待を寄せた。

2017年のAPECは議長国ベトナムで開く。

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