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スマホのクーリングオフ見送り 総務省、業界反発で

総務省は18日、店頭で販売するスマートフォン(スマホ)端末へのクーリングオフ制度の導入を見送る方針を固めた。2015年度中の導入を目指してきたが、携帯電話大手や販売代理店が返品によるコスト負担を嫌がって反対したためだ。NTTドコモなど大手各社は端末を消費者に貸し出して購入前に試用できるサービスをクーリングオフのかわりに始める。

通信サービスの商慣行の見直しを話し合う総務省の有識者会議が同日まとめた報告書案で示した。クーリングオフは契約から一定期間なら消費者が無条件に取り消せるしくみだが、通信サービスは対象になっていない。電波のつながりにくさや料金のわかりにくさに消費者の苦情が増えているため、有識者会議は7月の中間報告でスマホなどの携帯端末を対象にすることを提案していた。

その後、携帯大手や販売店が「返品によるコストの増大で販売店が倒産する」「契約時の説明が長くなり消費者にも迷惑だ」などと激しく反発した。業界から一斉に反対され、総務省は見送りを余儀なくされた。

携帯大手各社は購入前に電波のつながりやすさを自宅などで確認するための「お試しサービス」を始めるとしている。総務省はお試しサービスの効果を見極めたうえで、苦情が減らなければ端末へのクーリングオフの導入を改めて考える。

端末の返品はできないことにする一方、消費者が通信会社と結ぶ「LTE」などの回線契約には従来方針どおり15年度からクーリングオフを導入する。ただ携帯大手は端末にほかの携帯会社で使えなくするSIMロックをかけている。このままでは回線契約だけ取り消す消費者はほとんどいないとみられる。

総務省は携帯大手にSIMロック解除を義務づける方針だ。クーリングオフを機能させるためにも解除を急がなければならない。

携帯以外では自宅で使うインターネット接続サービスやケーブルテレビなどの回線契約もクーリングオフの対象になる。総務省は15年の通常国会で電気通信事業法を改正し、15年度から取り消せるようにする。契約から何日以内なら取り消せるかといった制度の詳細を年内に詰める。化粧品や保険商品などすでにクーリングオフが入っている商品は契約から8日間まで取り消せるものが多く、総務省はこうした事例を参考に検討する。

報告書案は2年ごとに自動的に更新され途中で解約すると約1万円の違約金を取られる携帯の商慣行も見直すべきだと明記した。違約金なしで解約できる期間を現行の1カ月から広げるべきだと提案し、自動的に更新するのではなく消費者の意思を確認したうえで更新すべきだとした。

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