グループ内取引報告、企業の事務負担重く OECD指針

2014/9/17付
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経済協力開発機構(OECD)は多国籍企業にグループ内取引の報告書の提出を義務付けるが、企業の事務負担は確実に重くなる。厳しいルール作りには企業の反発は強い。

例えば、ある大手商社の場合、会計上の関連会社は国内外を含めて800以上。すべてのデータを集計する作業は膨大だ。「システムを改修して対応しなければ、処理できないケースもでてくるだろう」(KPMG税理士法人の角田伸広パートナー)

半年後をメドに決める詳細ルールの焦点の一つが対象企業の範囲だ。中小企業は除かれる方向だが、一定規模以上の企業には海外子会社が複数あれば、対象となり得る。事務負担を恐れて海外進出に及び腰になる企業が出る懸念もある。

2つ目の焦点は親会社が作るグループ内の知的財産や税額、金融取引などの報告書をどこに提出させるかだ。提出先を親会社のある国に限る案と、子会社のある国でも提出させる案がある。経団連は「海外子会社にまで義務を負わせるべきではない。当局間で情報をやりとりすればすむ」と指摘する。企業の機密情報が各国の子会社や税務当局を通じて漏れるリスクもある。

税逃れをどれだけ防げるかも課題だ。OECDに加盟していない租税回避地(タックスヘイブン)などの国が協力する保証はない。実効性がどの程度あるのかを示すことも、負担の増える企業の理解を得る上では大切だ。

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