2019年6月25日(火)

株主総会分散へ2案 有識者会議、年度末までに報告書

2014/10/16付
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6月下旬に集中している上場企業の株主総会を分散させる議論が始まった。有識者会議「企業と投資家の対話促進研究会」の分科会が15日に初会合を開いた。総会を7月以降に分散する手段として(1)企業が自主的に定款を変更する(2)会社法を改正する――の2案が浮上している。今年度末までに報告書をまとめる。

初会合を開いたのは、経済産業省が事務局を務める「株主総会のあり方検討分科会」(座長・尾崎安央早稲田大教授)。機関投資家や企業の関係者、学者などが意見を交わした。

東証上場の3月期決算企業の場合、8割強に当たる2千社弱の定時総会開催日が6月下旬に集中。取締役選任などの議案を添付した招集通知の発送日も、総会の2~3週間前が多い。機関投資家は短期間に大量の議案を読み、賛否を決めなければならない。分科会でも「海外の投資家に『株主との対話に不熱心』という印象を与えている」との発言があった。

カギを握るのが、総会で議決権を行使できる株主を確定する「基準日」だ。3月決算企業は定款で基準日を決算日の3月末に合わせている。会社法は基準日から開催日までの期間を3カ月以内と定めている。4月から企業は決算処理、会計監査などで忙しく期限ぎりぎりの6月下旬に開催日が集中しやすい。

そこで基準日を4月末や5月末などにずらす案が出ている。仮に企業が来年の株主総会で定款を変更すれば、再来年から総会を7月や8月に開ける。ただ配当の支払日が遅れる、基準日がまちまちだと投資家が混乱するといった指摘もある。

研究会委員である佐久間総一郎・新日鉄住金副社長は「会社法改正で基準日からの期間を4カ月以内に延ばすのが適当」と主張、経団連も同じ意見だ。企業は基準日を変更せずに開催日を7月末までずらせる。だが、開催日までの期間が長くなるほど、株を売却した投資家が議決権行使するケースが増えやすく問題との意見もあった。次の会社法改正は数年先になるとの見方が多い。

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