混合診療、原則大病院100カ所で 再生医療も対象

2014/11/5付
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厚生労働省は5日、保険診療と保険外診療を併用する「混合診療」拡充の具体案を示した。原則として全国約100カ所の大病院で実施し、中小病院や診療所は患者を紹介するのが主な役割になる。6月時点では診療所を含む「身近な医療機関」で受診できるようにする方針を掲げていたが、実質的には高度医療を担う中核病院にほぼ限られる公算が大きくなった。

中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)に提示し、了承を得た。今後、社会保障審議会(同)でも審議し、改革方針をまとめる。

混合診療を拡充する仕組みは「患者申し出療養(仮称)」と呼ばれ、患者が希望すれば、抗がん剤など未承認の新薬や医療機器を幅広く使えるようにする。対象になった薬や機器は検査や処置、入院費など保険診療との併用が認められ、患者は今より軽い負担で先端医療を受診できる。

5日に示した案では、混合診療を実施する薬や機器は原則として東大病院など15カ所ある臨床研究中核病院か、大学病院など86カ所の特定機能病院で受診する。他の医療機関に道を開く仕組みもあるが、臨床研究中核病院が協力医療機関として申請し、厚労省の専門家会議が承認しなければ実施できない。

厚労相と行政改革相が6月に合意した改革案は「できるだけ患者に身近な医療機関で迅速に受診できるようにする」と明記。診療所も含め最大千カ所超で実施される可能性も見込まれていた。厚労省案だと100病院以外に広げる治療内容は最終的に同省の判断になるので、抗がん剤などは「リスクが高い」と外れる公算が大きい。

今回の案では中小病院や診療所は患者からの相談に応じ、大病院への申し出を支援する役割を担うとした。患者に身近な診療所などは相談窓口としての位置付けにとどまる可能性が出てきた。

同日の中医協は、患者らの細胞を使って体の組織を修復する再生医療製品を混合診療の対象に新たに加えることを了承した。診療を通じて安全性や効果が認められた再生医療製品は、健康保険が適用されるようになる。

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