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円、下値を探る展開に 120円は「通過点」の声も

円相場が7年4カ月ぶりに1ドル=120円台へと下落したが、市場ではなお下値を探る展開になるとの見方が強い。日経平均株価も連日の年初来高値となっており、株高基調も続くとの期待がある。ただ急ピッチな円安には反動への警戒感もあり、政府・日銀や海外の通貨当局がどこまでの円安を許容するか市場は注視している。

円相場は2011年10月に付けた円の史上最高値(1ドル=75円32銭)から3年あまりをかけて45円下落してきた。市場では「120円は円安局面の通過点に過ぎない」(みずほ銀行の唐鎌大輔氏)との見方がある。日銀の大規模緩和や巨額の貿易赤字によって円売り圧力がなお根強いためだ。

1ドル=120円の大台を抜けて次の相場の節目として市場が意識するのが、07年以来の安値水準となる124円14銭だ。4円程度の距離があるが「海外投機筋がさらに円を売ってくる余地は大きく、数週間のうちに124円に行く可能性もある」(シティグループ証券の高島修氏)。00年以降では02年1月に付けた135円20銭が最安値だ。

米国は10月に量的金融緩和を終了し、来年半ばにも利上げに踏み切るとみられている。投資マネーは金利上昇が見込めるドルで運用しようと、円を売ってドルを買う動きを強めている。クレディ・アグリコル銀行の斎藤裕司氏は「中長期的に120円を超える円安を見込む海外投資家が増えている」と指摘する。

株式市場では一段の円安進行は輸出企業の収益拡大に直結し、株価の押し上げ材料になるとの見方が多い。三井住友信託銀行の瀬良礼子マーケット・ストラテジストは「日経平均は目先、円相場が1ドル=120円台だった07年当時の水準である1万8000円超えを目指す」とみる。すでに日経平均も円相場と同様、7年4カ月ぶりの高値にある。1万8000円の節目を回復すれば、07年7月24日(1万8002円)以来となる。

市場には急ピッチな円売りに警戒感もにじんできた。円安が進めば輸入物価の上昇を通じて家計や輸入企業を圧迫する負の側面が出てくる。衆院選では野党が行き過ぎた円安を批判するなど為替相場が争点の一つとなっている。

海外当局の動向も焦点だ。円安が進めば米欧や新興国の輸出競争力は落ちる。通貨安競争には世界各国が神経をとがらせており、海外当局が円安をけん制する動きも想定される。政府にも120円台の円安には警戒感があり、野村証券の池田雄之輔氏は「今後は円安のペースが緩やかになるだろう」と予想する。

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