銀行カードローンの実態調査へ 麻生金融相が表明
麻生太郎金融相は1日の閣議後の記者会見で、過剰な貸し付けが問題になっている銀行のカードローンについて「審査の厳格化を徹底するために検査を実施する」と述べた。カードローンのホットラインも開き、利用者から直接情報を集める体制も整えると表明した。
銀行カードローンの残高は2016年度末で約5兆6千億円と、5年間で7割増えた。銀行にとってはマイナス金利下でも高い金利収入が期待できるため、こぞって融資を伸ばしてきた。貸金業者には利用者の年収の3分の1までしか貸せない総量規制があるが、銀行や信金は対象外だ。
国会審議などで「融資基準が甘く、多重債務の温床になりかねない」などの指摘が相次いだ。銀行は広告宣伝を抑えるなどの対応を進めてきたが、金融相は「詳細な実態把握を進める」として、検査を決めた。
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