辺野古、「第三者委の提言で取り消しに」 沖縄知事が言及
沖縄県の翁長雄志知事は26日、米軍普天間基地(宜野湾市)の移設問題を巡り、県の第三者委員会が名護市辺野古沿岸部の埋め立て承認を取り消すべきだと提言すれば「取り消しにつながる」と明言した。県庁内で記者団の質問に答えた。第三者委は仲井真弘多前知事が承認した過程を検証し、7月初旬をメドに報告書を提出する。
翁長氏は、県が承認を取り消しても移設工事を進める方針を菅義偉官房長官が示したことに「辺野古以外念頭にないという姿勢で、大変憤りを感じる」と批判。「しかるべき時期に知事権限を行使したい」と述べ、政府への対抗策を打ち出す考えを改めて示した。
一方、菅長官は記者会見で、翁長氏が埋め立て承認を取り消した場合も「関係法令に基づいて移設工事を進めていく考えに変わりはない」と強調。「普天間基地の固定化を絶対避けなければならないのは、政府と沖縄の共通認識だ」と語った。政府高官は「工事を進めながら裁判で争うことになる」と述べた。