ロシア要人、相次ぎ北方領土へ 国防相も検討

2014/9/24付
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 【モスクワ=田中孝幸】ロシアのイワノフ大統領府長官が24日、特別機で北方領土の択捉島を訪問した。インタファクス通信によると、イワノフ氏は同島の会合で、ショイグ国防相が近く同島を訪問することを明らかにした。ショイグ氏が北方領土を訪れるのは国防相に就任して以来、初めてとみられる。

 日本政府は24日、イワノフ氏の択捉島訪問についてロシア政府に抗議したほか、ショイグ氏の計画にも懸念を示した。菅義偉官房長官は記者会見で「北方領土はわが国の領土で、ロシア政府要人の訪問は絶対に受け入れられない。極めて遺憾だ」と語った。

 ロシア軍が駐留する択捉島では22日に軍民共用の新空港が開港し、ショイグ氏の訪問には米国に接する極東の防衛体制を強める狙いもあるとみられる。ロシア軍は19日から極東で大規模軍事演習を続け、ショイグ氏はカムチャツカ半島などで陣頭指揮に当たっている。

 新空港はプーチン政権が最重要課題と位置づける極東開発に関する政府計画の目玉事業だ。地元当局者はプーチン大統領らの訪問を求めたが、政権はイワノフ氏と極東担当のトルトネフ副首相を派遣するにとどめた。「対日関係に一定の配慮をした」(日ロ外交筋)との見方もある。

 イワノフ氏は24日、日本政府が訪問に抗議したことについて記者団に「そうした説明があっても我慢するつもりだ」と述べ、意に介さない考えを示した。「政治ではなく、(同島の)社会経済発展を話にきた」とも語り、開発投資を大幅に増やす考えを明らかにした。

 ▼北方領土 終戦直後に旧ソ連が占領した択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島の総称。総面積は約5036平方キロメートルで、千葉県とほぼ同じ広さだ。日本は「固有の領土」として4島返還を主張し、日ロ間で帰属問題が大きな懸案となっている。

 1956年の日ソ共同宣言で平和条約の締結後に色丹島と歯舞群島を引き渡すと明記。4島返還を求める日本と認めないロシアの交渉は平行線をたどっている。

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