首相、親書で秋の日韓首脳会談呼びかけ

2014/9/19付
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【ソウル=小倉健太郎】森喜朗元首相は19日、韓国を訪問して朴槿恵(パク・クネ)大統領と会談し、安倍晋三首相の親書を手渡した。大統領府によると、首相は親書で、11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議などを念頭に、今年秋の首脳会談実現を呼びかけた。朴大統領は「歴史の傷を癒やすため(日本の)誠意ある努力が先行すべきだ」とし、従軍慰安婦問題に言及して従来の立場を繰り返すにとどめた。

森氏は仁川でのアジア大会開会式に東京五輪・パラリンピック組織委員会会長として出席するため訪韓した。

大統領府の発表によると、森氏が朴大統領に手渡した親書で首相は「課題があるからこそ対話を重ね、来年は日韓両国でよい年になるよう互いに関係改善のため努力していければいい」と指摘。「この秋に開かれる国際会議を契機に、会うことができるよう期待している」と呼びかけた。

朴大統領は「過去の韓日首脳会談開催後に両国関係がむしろ後退することもあったのを教訓とし、事前によく準備をしていく必要性がある」と述べたという。森氏は会談後、記者団に従軍慰安婦問題が話題に出たかを問われ「全く無かった」と述べるにとどめた。

日本政府内では、大統領府が親書内容を明かしたことに「了解しておらず普通はあり得ない」(外務省幹部)と反発が広がっている。

一方、日韓両政府は19日、約2カ月ぶりとなる外務省局長級協議を都内で開催。日本側から伊原純一アジア大洋州局長、韓国側は李相徳(イ・サンドク)東北アジア局長が出席した。

慰安婦問題のほか、韓国人の元戦時徴用工が日本企業に賠償を求めた訴訟や、韓国による日本産水産物の輸入規制などについて約3時間、意見を交換。協議の継続で一致したが、慰安婦問題を巡る議論は平行線だった。

日韓は10月1日に外務次官級の戦略対話も開く。日中、日朝関係が修復に向けて動きつつあるなかで韓国が以前に比べ従来よりも柔軟な姿勢をみせているが、首脳会談が実現するかは不透明だ。

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