安保法案、衆院通過 今国会での成立が確実に
野党は採決を退席

2015/7/16付
共有
保存
印刷
その他

 集団的自衛権の行使容認を柱とする安全保障関連法案は16日午後の衆院本会議で自民、公明、次世代各党の賛成多数で可決され、衆院を通過した。審議継続を求める民主、維新、共産など野党5党は採決を退席した。安倍政権が最重要と位置づける同法案は9月27日までの今国会中の成立の公算が大きくなった。

野党議員が退席する中、安保法案を可決した衆院本会議(16日午後)
画像の拡大

野党議員が退席する中、安保法案を可決した衆院本会議(16日午後)

 安保法案は自衛隊法や武力攻撃事態法など改正10法案を束ねた「平和安全法制整備法案」と、国際紛争に対処する他国軍を後方支援するため、自衛隊の海外派遣を随時可能にする新法「国際平和支援法案」の2本立てだ。

 安倍晋三首相は16日昼の自民党代議士会で「これからも国民の理解が深まるよう努力を重ねていく」と述べ、衆院通過後の参院でも慎重な審議に努めるとした。

 本会議での採決に先立つ討論では、自民、公明両党が法案への賛成を表明し、民主、維新、共産など野党は反対を主張した。

 民主党の岡田克也代表は反対討論で「強行採決は戦後民主主義の大きな汚点になる。集団的自衛権の行使を認めるという憲法改正に匹敵するような憲法解釈の変更だ」と指摘した。野党は採決を前に退席し、採決に抗議する意思を示した。

安全保障関連法案が衆院を通過し拍手する安倍首相(16日午後)
画像の拡大

安全保障関連法案が衆院を通過し拍手する安倍首相(16日午後)

 5月26日に始まった審議では、集団的自衛権の行使の是非や憲法との整合性、他国軍の後方支援をどこまで認めるかなどを巡り、与野党が激しい論争を続けた。与党は一時、維新との間で法案修正も探ったが実現しなかった。7月15日には衆院平和安全法制特別委員会の審議時間は与党の目安を大きく上回る116時間に達したため、浜田靖一委員長(自民党)が質疑打ち切りを宣言、与党単独で採決に踏み切った。

 民主党の高木義明国会対策委員長は16日午前の記者会見で「(衆院では)他の法案はしばらく審議する状況や環境ではない」と反発した。

 与党は法案が参院に送付された後、60日たっても法案を議決しない場合、否決したとみなして衆院の3分の2以上の賛成で再可決できる「60日ルール」の活用も視野に入れている。安保法案が16日に衆院を通過したことで、9月14日から同ルールを適用できる。

 菅義偉官房長官は16日午前の記者会見で、参院での審議について「引き続き政府として懇切丁寧な説明をしていく」と訴えた。ただ採決を強行したとの印象がぬぐえなければ、内閣支持率の低下などにつながりかねず、今後の政権運営に影響を与える可能性もある。

共有
保存
印刷
その他

電子版トップ

関連キーワードで検索

浜田靖一安倍晋三岡田克也高木義明安保法案菅義偉

【PR】

【PR】

主要ジャンル速報

北海道 26日 7:01
26日 7:00
東北 26日 7:00
26日 7:00
関東 26日 7:01
26日 7:00
東京 26日 7:01
26日 7:00
信越 26日 7:00
26日 7:00
東海 1:30
1:29
北陸 26日 6:02
26日 6:00
関西 26日 22:19
26日 16:16
中国 26日 12:27
26日 7:01
四国 26日 12:27
26日 7:02
九州
沖縄
26日 21:04
26日 20:55

【PR】



日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報