2018年9月26日(水)

伝説の米軍略家に学ぶ、中国分析の要諦(風見鶏)

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2014/11/16付
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 その人は93歳にしてなお、米軍戦略の中枢を担う現役官僚だ。米国の脅威にそなえる処方箋を描くことが、仕事である。

アンドリュー・マーシャル氏

アンドリュー・マーシャル氏

 アンドリュー・マーシャル氏。超長期戦略を担当する米国防総省のネットアセスメント局長だ。米ソ冷戦のさなかの1973年以来、ずっとこのポストに君臨し、大きな影響力をふるってきた。

 公の場やメディアに出ることは皆無で、「伝説の軍略家」と呼ばれてきた。ところがいよいよ、来年1月にも引退するとの噂が広がっている。

 彼の周辺に聞くと、「そうした噂は流れているが、まだ正式な発表はない」との反応が返ってきた。おそらく、本当なのだろう。

 本欄でも以前、同氏にふれたことがある。再び、取りあげるのは、彼の引退が少なからず、日本にも影響すると思うからだ。

 実は、日本政府は長年、マーシャル氏らとひそかに交流を続けてきた。毎年、ワシントンやハワイに集まり、安全保障や軍事の動向について分析を交換してきたのだ。昨年9月もその会合が開かれたという。

 複数の関係者によると、近年、テーマの多くが中国だった。日本にとっては「米戦略家の中国分析を知るとともに、日本の視点を伝える貴重な機会になっている」(政府関係者)。

 奥の院に陣どるマーシャル氏には敵もいる。「対中強硬論を広めるタカ派」(クリントン元政権高官)とみる向きもある。だが、本当の素顔はそんなイメージとは対極にある。

 「中国の行方がどうなるか……。分からん。私たちは、知らないことが多すぎるのだよ」。2006年に取材し、中国の将来予測をたずねると、こう繰り返した。その数年後に会ったときにも、「うーん、中国は分からん」と顔をしかめていた。

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