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佐賀知事選で与党敗北 農協支援の山口氏が初当選

農協改革を争点に保守分裂選挙となった佐賀県知事選は11日投開票され、農業団体の支援を受けた元総務省職員の山口祥義氏(49)が、自民、公明両党推薦で前武雄市長の樋渡啓祐氏(45)らを破り初当選した。政府・与党が全面支援した樋渡氏の敗北で、成長戦略の一つに据える農協改革に影響する可能性がある。自民党は知事選で不振が続いており、春の統一地方選に不安を残した。

山口氏は当選を決めた後、佐賀市内で記者団に「佐賀のことは佐賀で決める、この思いが通じた」と語った。山口氏は陸上自衛隊が導入予定の垂直離着陸輸送機オスプレイの佐賀空港への受け入れには賛否を明らかにしていない。九州電力玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)の再稼働は安全性の確認を前提にしつつ「必要だ」としている。

投票率は54.61%で、過去最低を記録した。自民党の茂木敏充選挙対策委員長は11日夜「年末年始をまたぐ難しい選挙となったこと、投票率が大幅に低下したことなど、敗因をよく分析して今後の対応に当たりたい」との談話を発表した。低投票率は農協を中心に組織票固めを徹底した山口氏に奏功した。

農協改革が争点になった今回、樋渡氏の擁立は首相官邸や自民党本部が主導し、政府・与党は「国政の重要課題を問う負けられない選挙」(閣僚経験者)との姿勢で臨んだ。昨年暮れに菅義偉官房長官が現地入りしたほか、年明けには自民党の谷垣禎一幹事長、稲田朋美政調会長らを派遣。4万票近く水をあけられての敗北は予想外との受け止めが出ている。

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