2019年3月26日(火)

米、法人税率20%に下げ 政権・共和党が統一案

2017/9/28 0:01 (2017/9/28 0:12更新)
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【ワシントン=河浪武史】米国の税制改革が動き出す。トランプ米政権と与党・共和党の議会指導部は27日、約30年ぶりとなる大型の税制改革案を公表した。焦点の連邦法人税率(現在35%)は20%に下げ、主要国でも低い水準への軽減をめざす。海外利益を国内に送金する際の課税も原則廃止。企業の税負担を軽くし、米国内での投資や雇用を後押しする。

トランプ大統領が27日午後(日本時間28日未明)にインディアナ州で演説する。政権と議会共和党は今回、初めて統一の改革案をまとめた。年内の法案成立をめざす。ただ財政悪化への懸念などから、議会審議が難航する可能性もある。

最大の焦点だった連邦法人税率は35%から20%へと大幅に下げる。トランプ氏は15%への引き下げを選挙公約に掲げてきたが、議会側と調整し、20%で折り合った。

ホワイトハウスによると主要工業国の法人税率は平均22.5%。新たな連邦法人税率はそれを下回り、地方税(5%程度)を加味しても日本(29.97%)やフランス(約33%)、ドイツ(約30%)より低い。税率の大幅な引き下げが実現すれば、レーガン政権の1986年以来約30年ぶり。

米法人税制は、企業が海外で稼いだ利益にも課税する「全世界所得課税方式」と呼ばれる。現行制度では企業が海外所得を配当などで米国に戻す際にも35%の税率をかけるため、高い税負担を嫌う米企業は国外に資金をため込んできた。改革案ではこの課税を原則なくし、海外所得を米国内に戻しやすくする。

個人所得税も見直す。現行税率は10~39.6%の7段階だが、最高税率を35%に下げ、25%、12%の3段階に簡素化する。課税所得から差し引ける「基礎控除」を倍増するほか、子育て世帯の所得控除も増やして、中間層の負担減をめざす。

ただ、どの階層にどの税率を適用するのかという詳細の決定は、議会の審議に委ねた。遺産税(相続税)の廃止も盛った。個人所得税の最高税率の引き下げと最低税率の引き上げなどを巡り、野党などから富裕層優遇との指摘も受けそうだ。

減税規模は法人税率下げだけで10年間で1.5兆ドル(約169兆円)となる可能性があり、戦後最大とされた2001年の「ブッシュ減税」を大きく上回る見通しだ。連邦政府債務は過去最大に膨らんでおり、財政悪化の懸念が残る。

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